201207|アドリブ月誌

TOYO LIVING
タイトル
2012年7月

神田の老舗いづもやの鰻重。この店では松・竹・梅ではなく、
梅・菊・鶴・亀とランクが上がっていきます。鶴と亀なんて縁起がいいですね。

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土用の丑の日を前に                        12/7/12

 こんにちは、阿部秀之です。今朝も九州から豪雨のニュースが届いています。梅雨の最後は大雨が降ることが多いので、十分に気をつけたいですね。運悪く被害に遭われた方には、お見舞い申し上げます。本州の梅雨明けは、来週といった予報が出ていますが、晴れた日はもう夏本番といった感じです。1週間ほど前に札幌に行ったのですが、東京並みに暑かったです。今年も猛暑のようですね。

 今月27日の土用の丑の日を前に、すでに鰻をいただきました。夏バテに鰻という組み合わせは、調べてみると奈良時代にはあったようです。もっとも、暑いときに脂っぽいものを敬遠したい気持ちもあり、素麺や蕎麦が一番という人も多いようです。土用に鰻を食べる習慣が一般化したきっかけは、幕末のアイデア学者として有名な平賀源内の考案という説が有力です。夏に鰻が売れないので困った鰻屋に相談され「本日、土用丑の日」と書いた張り紙を店に出したところ、大ヒットになったそうです。丑の日の「う」にダブらせて、この日に「うのつくもの」を食べると病気にならないという迷信があったのを利用したそうです。もし鰻でなく馬肉屋に相談されていたら、馬の肉の串焼きが土用の食べ物として定着していたかもしれません。

 東京都内のスーパーでは、昨年に引き続き蒲焼の値段が上昇しています。高騰の原因は、鰻の稚魚、シラスウナギの不漁が続いていることにあります。輸入うなぎの90%以上を占める中国と台湾も状況は同じで、鰻不足は深刻です。代わりに、食感や見た目が鰻に似ていて、しかも安価な穴子やサンマの蒲焼きが売れているという話も聞きます。中には、鰻の蒲焼のタレで焼いた豆腐の蒲焼も登場したとか。

 そういえばレバ刺しが食べられなくなったので、レバ刺し風のコンニャクが登場しました。売っているのを見ましたが、レバ刺しの味がするコンニャクなんて、想像しただけでもゾッとします。私はレバ刺しの大ファンだったので、まがい物は口に入れたくありません。馬のレバーは一度冷凍させるとお刺身で提供できることになっているので、今後は馬レバ刺しをいただきます。このまま鰻が高騰すると、やはり土用は馬になるでしょうか(笑)。

 私の知り合いの鰻屋は「スーパーは簡単に値上げできるからいい。鰻屋はそう簡単に値上げできないから厳しい。」と嘆いています。鰻については、朗報もあります。浜松市の商社が目を付けたアフリカのマダガスカル産の鰻。試験的に600匹を輸入したところ、とても評判が良いのだそうです。私もこれまで、ヨーロッパで何度か鰻を食べたことがあります。どうやら、その鰻もマダガスカルで養殖されたものらしいです。細かい点では、アジア産の鰻とは違いはあるのでしょうが、輸送のコストを含めても日本産より4割安く提供できるのだそうです。果たしてマダガスカル産の鰻は、土用の丑の日の救世主になるのでしょうか? さぁ、これから夏本番。身体に気を付けて乗りきっていきましょう。では、また来月!