201608|アドリブ月誌

TOYO LIVING
タイトル
2016年8月(1)
2016年8月(2)

アメリカ風の建築様式を持つ豊平館。
貴婦人のように美しい外観に目を奪われます。
大規模な工事が完了して、2016年6月に
リニューアルオープンされました。

2階へ上がる、らせん階段。
造形的にも素晴らしいですが、
光線の入り方も計算されているのでしょう。
陰影が素敵です。

2016年8月(3)

占領軍に使用されていたことなどもあり、
数々の歴史をもつ豊平館です。
シャンデリアなどはオリジナルで、
建築当初はガス灯だったものを改良し
現在も使用しています。

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札幌 豊平館がリニューアルオープンされました!           16/8/16

 こんにちは、阿部秀之です。夏休みはいかがお過ごしでしたか? 全国的に天候には恵まれたようですが、西日本を中心に暑過ぎのようです。暑いときの体調の管理は重要ですね。さて、今月もちょっと涼しい札幌の情報をお届けしたいと思います。

 札幌の有名な繁華街 すすきのの南に、広大な敷地を持つ中島公園があります。夏は花火大会、秋は
紅葉と、札幌市民 憩いの場です。この中島公園の一角に、豊平(ほうへい)館という美しい洋館があります。明治14年に明治政府が建てたホテルです。札幌のランドマーク、時計台に似ているなと思った方もいるでしょう。時計台、正式には「旧札幌農学校演武場」を手掛けた安達喜幸氏が中心となって設計されたのだそうです。工事完了直後、明治天皇が札幌の開拓の視察をするときに滞在されたのをはじめ、大正、昭和と三代の天皇が宿泊された由緒ある建物で、国の重要文化財に指定されています。

 私が初めて豊平館を訪れたのは25年ほど前のことでした。すでにホテルとしては機能しておらず、内部も公開されていて、公会堂や結婚式場として使用されていました。内装も素晴らしく、賃料を支払えば部屋を貸してもらえるので、何度もモデル撮影に借用しました。洋館が好きな私は、札幌に行って時間があると、必ずといっていいほど豊平館を訪ねていました。ところが、2012年から改修工事に入って、入館できなくなってしまったのです。耐震工事、保存修理工事、活用整備工事などいくつもの項目を掲げた大規模工事で、完了予定は2016年と記されていました。工事に着工したときは、ずいぶんと先の完了予定だなと思ったのですが、早いもので今年です! 

 4年ぶりに見る豊平館は、とても美しく仕上げられていました。特に目に留まったのは、造作の輪郭です。これまで何度もペンキを上塗りしてきた結果だと思いますが、造作の輪郭が甘くなっていたのが気になっていましたが、それがすっきりとしました。新しく設けられた展示に、改修工事の模様を撮影したビデオがありました。明治時代の職人さんも、ものすごい手間をかけて作り上げ、修復も同じだけ手間をかけているのがわかりました。これは内装にもいえることで、天井の飾りなどにシャープさが甦りました。また、以前は靴を脱いで、スリッパに履き替えて入館するシステムでした。これが手間で、いまひとつだったのですが、靴のまま入館できるようになりました。毛足が長く厚みのある絨毯の上を歩くのはなんとも気持ちがいいものです。時計台と異なり、豊平館には静かな時間が流れています。
札幌へ旅行されることがあったら、ぜひ一度訪ねて見ることをおススメします。では、また来月!

  ●豊平館ホームページ