201609|アドリブ月誌

TOYO LIVING
タイトル
2016年9月(1)
2016年9月(2)

絶滅の危機にある大型猛禽類の
イヌワシやクマタカの生息地域です。
今にも現れてくれそうですが、出会うことは
できませんでした。でも、この自然の中に
いられることだけで素晴らしかったです。

カスタネット工房で作業をされている
代表の冨澤さん。
二代目だそうです。
私が使ったカスタネットは
先代が作られたものです。

2016年9月(3)

まだ完成品ではありませんが、
赤と青の色を塗らずに
木の木目を生かすのが今の主流です。
タン、タタンといい音がします。

     ※ 本ブログの画像転載、文章の転載を固くお断りいたします。

赤谷プロジェクトを知っていますか?                 16/9/16

 こんにちは、阿部秀之です! 前半はあまり来なかった台風ですが、後半になって立て続けにやってくるようになりました。被害を受けられた皆様に心からお見舞い申し上げます。その台風の間をかいくぐって群馬県の「みなかみ」に行って来ました。上越新幹線の駅でいうと上毛高原になります。緑と水の豊かなところでリンゴの名産地です。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、この地域で「赤谷プロジェクト」とという大きなプロジェクトがすすめられています。

 みなかみ町北部から新潟県との県境に広がる、約1万ヘクタール(10km四方)の国有林「赤谷の森」を対象に、地域住民で組織する「赤谷プロジェクト地域協議会」、林野庁関東森林管理局、日本自然保護協会の3つの中核団体が協働して、生物多様性の復元と持続的な地域づくりを進める取り組みです。(赤谷プロジェクトHPから抜粋)

 私が使用しているカメラメーカーのニコンがこの赤谷プロジェクトを支援している関係で、赤谷の森を見学できることになったのです。目的のひとつは絶滅の危機にある大型猛禽類のイヌワシやクマタカの観察です。これらの猛禽類は赤谷の森に住む様々な生き物を捕って生きています。そのことから森の多様性を評価し、森林の管理に反映していこうとしています。ただ、絶滅危惧種ですからそう簡単に出会えるものではなく、今回は願いは叶いませんでした。

 しかし、もうひとつ見たいものがありました。それはカスタネット工房です。みなさんの中には、
小学校に入学したときに、赤と青で塗られたカスタネットを使った記憶のある方がいると思います。
もちろん私もそうです。日本の教育現場で使われている木製カスタネットのほぼすべては、この工場で作られていたのです。そもそもカスタネットは、1955年(昭和30年)頃、スペインの民族楽器をもとに音楽教育で使いやすいように、この工房の前身である(プラス白桜社)で開発・製造されたものです。2枚の板をゴムでつなぎ、開いた状態が維持される仕組みがオリジナルです。

 材料には音の良さからサクラを使っていましたが、日本全国の学校で使うようになり、材料の入手が追いつかず、手に入れやすい木材を求めて、カエデ、そしてブナへと変わっていったそうです。しかし1990年代から少しずつ国産のブナ材は入手が難しくなり、その後は北米のブナ材で作られてきました。その海外からの木材も調達が難しくなったことから、2013年3月でカスタネット製造は終了してしまいました。

 赤谷プロジェクトが、豊かな森の復元と持続的な地域づくりを目標に発足し、10年を迎えた時。
その節目の年にカスタネット工房(旧プラス白桜社)の協力により、赤谷の森の木材で作ったカスタネットを復活させることができたのだそうです。現在のカスタネットの主流は、赤と青で塗ったものではなく、気の木目を生かしたタイプです。子供たちに絵を描いてもらってカスタネットを完成させる
イベントなども行っています。カスタネット工房の代表 冨澤さんは、素晴らしい職人さんであると同時に、とても温かい心の持ち主でした。

 赤谷プロジェクトでは、プロジェクトサポーター(ボランティア)、支援してくれる企業を募集しています。サポーター活動にご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。

  ●赤谷プロジェクトHP
  ●赤谷プロジェクト総合事務局 お問い合わせ先  akaya@nacsj.or.jp

※この文章を書くために赤谷プロジェクトHPの文章を多く引用しています。