春といえばホタルイカの話
24/5/17
5月になってGWが明けると、親指ほどのサイズの大きなホタルイカがスーパーマーケットに並びます。これは富山湾産の子持ちのホタルイカです。5月17日撮影
2月になってすぐに出回るのは兵庫産のホタルイカです。実はホタルイカの水揚げ量は兵庫が一番なのです。菜の花とよく似合います。2月15日撮影
こんにちは、阿部秀之です。
今年の春は暖かいのか、寒いのかよくわかりませんでしたが、ここ数日は5月らしい爽やかな天気が続いています。とはいえジトジトして、いや〜な梅雨入りまであとわずか。それまでを思いっきり楽しみたいですね。あっ、すみません。沖縄はそろそろ梅雨入りでしたね。防湿庫の準備は万端でしょうか。もちろんオートクリーンドライがおススメです。雨も降らないと困りますが、水害になるほどは勘弁してもらいたいです。
さて、先月に続いて食べ物の話で恐縮です。大好きなホタルイカの話をさせてください。ホタルイカというと富山湾を思い起こす人が多いと思います。富山では、毎年3月1日にホタルイカ漁が解禁になります。産卵のために海岸近くまでやってきたホタルイカが砂浜に打上げられます。これをホタルイカの身投げといいます。青白い光を放つ光景が美しく、写真の被写体としても人気があります。身投げの前のホタルイカを海にすくいに来る人も大勢います。これは禁漁ではないそうです。今年は例年よりも豊漁だとニュースでも取り上げられていました。地震の影響ともいわれていますね。ただ、大量に押し寄せていたホタルイカが一晩でいなくなったりするらしく、ニュースを見てから行ったのでは空振りになることも多いそうです。地元民の特権ですね。
ところで富山湾のホタルイカは、5月のGW明けぐらいにならないと関東のスーパーマーケットには並びません。想像ですが、3〜4月は地元での消費。それと各地の高級な魚料理の店に送られていくのでしょう。
それでも2月ぐらいからホタルイカは日本中で販売されています。2月に沖縄に行ったとき、ちゃんとスーパーマーケットで売っているのを確認しました。「新物」と記されているので昨年のものではりません。沖縄はホタルイカを食べる習慣はなかったと思います。日本の流通ってすごいですね。このホタルイカは兵庫産です。瀬戸内海の大阪湾や播磨灘ではなく、日本海側の浜坂漁港で水揚げされたものです。浜坂漁港はホタルイカの水揚げ量日本一を誇ります。解禁になるのは1月下旬。底引き網漁で一気に大量に水揚げされるため、安価なのも魅力です。兵庫産のホタルイカは富山湾産に比べると小さいのですが、出始めの2月、3月、4月と、どんどん大きくなっていくのがわかります。それでも富山湾産のほうが1.5倍くらい大きいかもしれません。兵庫産のホタルイカはそろそろ終わりだと思います。
茹でたホタルイカは酢みそ和えが定番です。目は口の中でゴロゴロすると嫌なので取り除きましょう。このときスミが吹き出すことがあるので注意しましょう。服に付くと落ちないですよ。大きなホタルイカだと中骨をとった方がいいときもあります。この骨も口の中に残ります。酢みそ以外ではアヒージョや春キャベツと一緒にパスタなど、アレンジレシピもいろいろあります。なんだか、今月はレシピコーナーのようになってしまいました。次号は梅雨の6月ですから防湿庫の話をしましょう。
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それでは、また来月!