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スーパードライの説明

スーパードライの紹介画像_202310

スーパードライとは

《スーパードライ》とは弊社の全自動超低湿保管庫です。
独自開発の電子ドライユニットとマイコン制御【特許 第5449309号】により省エネかつ、強力で安定した低湿環境を実現。電子ドライユニットは、日本の自社工場で製造しており、耐久性の高さも強みになっています。万が一の故障時も当社のエンジニアが迅速にサポートいたします。

スーパードライのラインナップ

用途に応じて多彩なラインナップをご用意しています。特注にも対応可能です。



DPシリーズ
  • 電子ドライユニット3台搭載
  • 最低露点温度-65℃を達成
ウルトラシリーズ
  • 電子ドライユニットを2台搭載
  • 最低到達湿度0%RHを連続保持可能
スタンダードシリーズ
  • 電子ドライユニット1台搭載
  • 最低到達湿度0〜1%RH
M-Tempシリーズ
  • 電子ドライユニットを2台搭載
  • 最低到達湿度0〜1%RH
  • 低湿機能に加温機能(Max60℃)をプラス
HEPAシリーズ
  • 電子ドライユニットを1台搭載
  • 最低到達湿度0〜1%RH
  • 低湿機能にクリーン機能をプラス
フィーダーシリーズ
  • 電子ドライユニットを2台搭載
  • 最低到達湿度0%RH
  • 電子部品を取り付けたフィーダーごと保管

【標準仕様】

  • 高精度マイコン制御による湿度管理【特許 第5449309号】
  • 6時間毎に加熱再生する「連続運転モード」を搭載
  • 扉を開けずに湿度設定が可能なデジタルパネルを採用
  • ICパッケージ管理基準 IPC/JEDEC J-STD-033Dに準拠
  • 1MΩのアース線を装備
  • 導電性焼付塗装(本体、棚)
  • 静電気対策はESD-IEC61340-5-1に準拠
  • 部品は欧州RoHS2に対応
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吸湿問題や脱湿方法について次のような課題はありませんか?

電子部品の再パックに
手間がかかり、品質も心配

スーパードライに保管すれば
手間がかからず
品質が安定します

ランニングコストが高すぎて
困っている

スーパードライなら
ランニングコストを
下げられます

扉開閉後に
湿度が上がってしまう

スーパードライなら
扉開閉後も低湿度に
急速復帰できます

イオンマイグレーションによる
断線・短絡を防止したい

スーパードライで保管すれば
イオンマイグレーションを
防止できます

ベーキングの熱ストレスによる
不具合を防止したい

スーパードライ方式なら
ベーキング工程を省略できます

リフローの熱ストレスによる
不具合を防止したい

スーパードライで脱湿すれば
リフローの不具合を防止できます

リール部品を取り付けたまま
フィーダーを保管したい

各種実装メーカーに対応した
フィーダー保管庫を特注できます

フィーダー台車ごと
低湿保管したい

フィーダー台車ごと
収納できる
低湿保管庫があります

低湿度だけでなく
クリーン環境で
保管したい

ミニクリーンルーム
として使用できる
低湿保管庫があります

低露点温度管理が必要な
製品を保管したい

最低到達露点温度
-55℃で保管できる
低湿保管庫があります

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スーパードライに保管すれば、手間がかからず品質が安定します

防湿包装に必要な物 防湿包装に必要な物

電子部品を再パックする場合、シリカゲルとインジケーターを防湿袋に同梱する必要があります。シリカゲルやインジケータ―を確認して、吸湿したシリカゲルを適切なタイミングで交換しなければ、防湿袋内の湿度が上昇し、品質不良の原因になります。

《スーパードライ》で保管すれば、シリカゲルやインジケータ―、防湿袋が不要になり、包装する手間がないので作業効率が高まります。また、湿度管理の精度が上がることで品質が安定します。

スーパードライを導入いただいた方のコメント

再パックの場合、品質を保持することは大変に難しいことです。
リール素材などを再パックした場合には吸湿した水分を内部に排出してしまうこともあります。

また、吸湿したシリカゲルの交換時期の管理も大変で、交換時期が遅れるとパック内の湿度が上昇してしまいます。これらは不良の原因にもなっていました。

これまで7セグメントLEDの不良が多発していたのですが、《スーパードライ》に保管してからは不良が7割減りました。

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スーパードライならランニングコストを下げられます

スーパードライなら
ランニングコストを下げられます

窒素ガス流入方式の保管庫をご使用の場合

窒素ガス流入方式の保管庫をご使用の場合は、《スーパードライ》に置き換えれば大幅にランニングコストを下げられます。

品質管理責任者の方からいただいたコメント

「たかが湿気」と思われがちですが、実は「湿気はとても怖い」ということがわかってきました。従来、ICパッケージや基板・電子部品は、クリーンルーム内に放置されるか、窒素ガスや乾燥空気を引いた保管庫で管理されていました。

しかし、これらの設備投資や維持費が高いうえ、窒素ガス流入方式では湿気が20%RH以下に下がりづらく、吸湿してしまったICパッケージ・基板の影響で、多くの直接不良と潜在不良(2〜3年後に不良化)が発生し続けたが、これは吸湿によって起こったボイド気泡によりできる半田不具合クラック樹脂部の割れのことが、熱による酸化促進で配線ショートや腐食などのトラブルを誘導したからでありました。

費用がかさむわりに効果が薄い従来の方式と異なり《スーパードライ》は、窒素ガスが不要なため、低コストでありながら効果が高い方式で、低湿性能と省エネに優れた製品といえます。

他社製の全自動低湿保管庫をご使用の場合

弊社の《スーパードライ》は、独自開発の電子ドライユニットの低湿度保持能力と高精度マイコン制御による湿度管理【特許 第5449309号】により、低電力な除湿運転を実現しています。下のグラフは《スーパードライ》と他社同等製品の電気代を比較したものです。
電気代は、年間平均消費電力×年数×31円/kWで計算しています。

電気代の比較_2024改
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スーパードライなら扉開閉後も急速に低湿度復帰します

スーパードライなら扉開閉後も
急速に低湿度復帰します

扉を開閉すると、庫外の空気が入って庫内の湿度は上昇します。
上昇した湿度をどれくらい素早く下げられるかは低湿保管庫の除湿力によって異なります。

下記は弊社の《スーパードライ》ウルトラシリーズSDU-1206U1と他社の同等モデルの低湿保管庫で扉開閉した際の湿度変化を比べたものです。

扉の開閉条件(扉開閉箇所と開閉時間)

周囲温度25℃、周囲湿度65%RHの環境でテストしています。

扉開閉の説明図.png
  1. @ A・B両方を120秒開閉
  2. A A~Fいずれか1枚を15秒開閉×3回
    (15分間隔)
  3. B C・D両方を60秒開閉
  4. C E・Fいずれか1枚を15秒開閉×3回
    (20分間隔)
  5. D E・F両方を60秒開閉
  6. E E・F両方を30秒開閉
  7. F C~Fいずれか1枚を15秒開閉×5回
    (15分間隔)
  8. G A・B両方を30秒開閉

扉の開閉による湿度変化

上記に示した扉開閉条件のとおり、扉を開け閉めして、庫内の湿度変化をグラフにしました。
弊社のSDU-1206U1は扉開閉後にスピーディーに低湿度に復帰しています。

低湿度復帰能力のグラフ 低湿度復帰能力のグラフ
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スーパードライで保管すれば、イオンマイグレーションを防止できます

スーパードライで保管すれば
イオンマイグレーションを
防止できます

断線や短絡を引き起こすイオンマイグレーションは高湿度環境でのみ発生しますので、《スーパードライ》で適切に管理すれば、このような問題は防げます。

イオンマイグレーションによる断線・短絡

断線

腐食した銀メッキのAgがイオンマイグレーションを起こし、端子上を横断し断線してしまう。

短絡

腐食した銀メッキのAgがイオンマイグレーションを起こし、端子間の短絡を引き起こすことがある。

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スーパードライ方式ならベーキング工程を省略できます

熱ストレスを長時間かけてしまうベーキング工程では、ICパッケージや基板に次のような不良をもたらします。

ミーズリング

ベーキング工程で熱ストレスを長時間与え続けると、ガラス繊維と樹脂が熱ストレスによって剥がれる「ミーズリング」と呼ばれる現象が発生します。

ICパッケージ内のワイヤーの断線

ワイヤー伸縮による断線

ICパッケージ内部のワイヤーは急激な温度変化で伸び縮みして断線することがあります。

FPC・F/Rの不良

FPC(フレキシブルプリント基板)やF/R(フレックスリジット基板)は、エポキシ樹脂で構成されているプリント基板に比べて、約10倍吸湿しやすい特性があります。吸湿状態ではんだ付けすると、急激な温度変化により絶縁材料の浮き・剥がれ、回路導体の浮き・剥がれなどの不良が発生します。

FPC・FRの不良_01 FPC・FRの不良_02 FPC・FRの不良_03 FPC・FRの不良_04
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スーパードライで脱湿すれば、リフローの不具合を防止できます

スーパードライで脱湿すれば
リフローの不具合を防止できます

吸湿したままの電子部品をリフロー工程に進めると、さまざまな不良が発生します。
ICパッケージ管理基準 IPC/JEDEC J-STD-033Dに準拠している《スーパードライ》で適切に管理すれば、リフロー工程での不良を防げます。

マイクロクラック

吸湿したICパッケージを加熱すると、下図のように内部の水分が膨張することで、樹脂部分にクラック(割れ)が生じます。
特に超薄型のICパッケージ(例:TSOPThin Small Outline Packageの略。薄型のICパッケージで吸湿しやすい。TQFPThin Quad Flat Packageの略。薄型のICパッケージで吸湿しやすい。など)は吸収率が約0.15重量%になると、ほぼ確実にクラック(割れ)が発生します。

マイクロクラックのメカニズム_01

ICパッケージの樹脂が保管中に大気中の水分を吸湿する。

マイクロクラックのメカニズム_02

吸湿したICパッケージをリフロー炉で加熱したとき、加熱時の水蒸気圧力により、ダイパットICチップを載せる場所と樹脂の界面剥離が生じる。

マイクロクラックのメカニズム_03

剥離部に樹脂中の水分が集まり、加熱されることで水分が膨張する。

マイクロクラックのメカニズム_04

マイクロクラックが発生し、ICパッケージは破損する。

層間剝離(デラミネーション)

吸湿した基板にリフローなどの熱が加わると層間剝離(デラミネーション)と呼ばれる次のような現象が発生することがあります。

デラミネーション_01

大気中の水分を吸湿し、層間に水分が入る。

デラミネーション_02

加熱されることで水分が膨張し、基板が破損する。

基板の板厚と吸湿率の関係

薄板多層プリント基板は、板厚が薄くなるに従い吸湿率が上昇します。
吸収率が0.2重量%以上の基板は、熱が加わると、ミーズリングや層間剥離(デラミネーション)を引き起こすことがあります。

このため、プリント基板はIPC-1602により、湿度10%RH以下で保管するように規定されています。

プリント基板の不良

IPC/JEDEC J-STD-033DによるMSLレベルとフロワーライフ

防湿包装開封後のICパッケージのフロワーライフ部品または半完成組立品を防湿袋または保管室から取り出し,リフローはんだ付け前まで通常の室内環境の湿度及び温度にさらすことができる時間。は下表のようにレベルごとに区分されています。

周囲環境:30℃・60%RH

レベル フロワーライフ 管理基準 フロワーライフのリセット
1 30℃・85%RH以下ならフロワーライフなし
2 1年間 防湿包装を開封したICパッケージが大気中の水分を吸着しないように、湿度10%RH以下の低湿保管庫で管理するように定められている。 放置時間が12時間以内なら10%RH以下の《スーパードライ》に保管すれば放置時間×5倍でリセット
2a 4週
3 168時間(1週)
4 72時間(3日) 防湿包装を開封したICパッケージが大気中の水分を吸着しないように、湿度5%RH以下の低湿保管庫で管理するように定められている。 放置時間が8時間以内なら5%以下の《スーパードライ》に保管すれば放置時間×10倍でリセット
5 48時間(2日)
5a 24時間(1日)
6 ベーキング処理が必要

ICパッケージ管理基準 IPC/JEDEC J-STD-033Dに準拠している《スーパードライ》で適切に管理すれば、 フロワーライフは無期限です。

スーパードライで保管したICパッケージの脱湿データ

次のグラフは30℃・85%RHの環境に25時間放置したPBGAPlastic Ball Grid Arrayの略。BGAの一種で、プラスチック樹脂で内部を封止したもので吸湿しやすい。TQFPThin Quad Flat Packageの略。薄型のICパッケージで吸湿しやすい。を《スーパードライ》に保管した際の吸収率を示しています。

ICパッケージの脱湿データ

スーパードライで保管したPBGAキャリア基板の脱湿データ

次のグラフは、AとBの2種類の測定条件でPBGAキャリア基板の吸収率を示しています。

[測定条件]

A

B

  1. @ 125℃で24時間ベーキング処理
  2. A 30℃・85%RHの環境に24時間放置(恒温恒湿室を使用)
  3. B 《スーパードライ》に保管(5%RH以下)

125℃で24時間ベーキング処理後、《スーパードライ》に保管(5%RH以下)

PBGAキャリア基板の脱湿データ

急速除湿できるM-Tempシリーズ

《スーパードライ》のM-Tempシリーズは加温機能をプラスした低湿保管庫です。Max50℃まで加温でき、JEDEC J-STD-033Dの「中温ベーキングによるフロワーライフリセット条件」に準拠しています。

M-Tempの図解

温風を庫内に隈なく送ります。

熱ストレスを与えない中温度(Max50℃)で加温するため、熱ストレスによる不良を回避でき、歩留まりが向上します。

下のグラフは、LEDとBGAを30℃・80%RH以上の環境で飽和吸湿後、M-TempシリーズのSDM-1206M150℃・1%RH設定で脱湿したときの吸湿率を示したものです。

LED・BGA脱湿データ
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各種実装メーカーに対応した
フィーダー保管庫を特注できます

各種実装メーカーに対応したフィーダー保管庫を特注できます

フィーダーの保管に最適なフィーダーシリーズ

テープリールを取り付けたフィーダーをそのまま保管できるように棚を特注できます。
棚は各種実装メーカーに対応しています。

フィーダー保管庫_例

フィーダーの形状、取り付けるリール径などを考慮し、使い勝手の良さを追求した棚を設計いたします。

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フィーダー台車ごと
収納できる低湿保管庫があります

フィーダー台車ごと収納できる低湿保管庫があります

SMD基板の穴に差し込まない電子部品のことで、表面実装デバイスとも呼ばれる。を取り付けたフィーダーを載せた台車ごと保管できます。
メーカー専用台車もお客様の自社製作台車もそのまま保管できる特注機をご用意いたします。

フィーダー台車保管庫
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ミニクリーンルームとして
使用できる低湿保管庫があります

ミニクリーンルームとして使用できる低湿保管庫があります

クリーン機能を備えたHEPAシリーズ

《スーパードライ》のHEPAシリーズは、庫内の湿度と空気清浄度をコントロールできます。
空気清浄度はISOクラス5相当で、扉開閉後も数分で超低湿でクリーンな環境に復帰します。

HEPAシリーズの図解

エアクリーンユニットを搭載し、強制対流フィルター方式により、庫内をクリーン化します。

空気清浄度のコントロール

下のグラフのとおり、扉の開閉を行っても数分で庫内をクリーン化します。

庫内空気清浄度テスト
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最低到達露点温度-65℃の
低湿保管庫があります

最低到達露点温度-65℃の低湿保管庫があります

そもそも露点温度とは

露点温度とは、気体が冷却されて水蒸気が結露として発生する温度のことを言い、露点温度が低いほど空気は乾燥しています。相対湿度と異なり、空気中のごく微量な水分量を示すことができます。

露点温度・水蒸気量・相対湿度の関係

下表は室温20℃で1,200ℓの庫内の露点温度・水蒸気量・相対湿度の関係を示したものです。

露点温度・水蒸気量・相対湿度の関係
露点温度
(℃)
-20 -25 -30 -35 -40 -45 -50 -55 -60 -65
水蒸気量
(g/m3)
0.92 0.59 0.37 0.23 0.14 0.08 0.05 0.024 0.018 0.007
相対湿度
(%RH)
5.33 3.42 2.15 1.32 0.79 0.46 0.26 0.14 0.08 0.04

最低到達露点温度-65℃を実現したDPシリーズ

下のグラフは《スーパードライ》の内容量1,200ℓのスタンダードシリーズ・ウルトラシリーズ・DPシリーズで到達露点温度を比較したものです。DPシリーズは除湿能力がもっとも高く、最低露点温度は-65℃に到達しています。

最低到達露点温度比較表

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